diL’s diary

素数大富豪やたまに数学についてのあれこれを書きます。

にばいめーかーで遊ぼう!

きっかけ

素数大富豪 Advent Calendar 2022の22日目のはちさんによる記事HNC入門にて、はちさん自身が編み出し大会などで使っていた、n=2×p型の合成数出しを作る手法が解説されました。

これを読んだ私は、やってみようと思い素数大富豪オンラインに出向きますが……全然できそうな手札が来ません。確率が1%ぐらいと思われるので、これは当然でした。そのためあまり練習できない状況が続いていました。

ところが先日!さしみさんによりこれを練習できる環境、にばいめーかーが作成されました!これは練習するしかないと何度かやってみたところ、だんだんコツがつかめ、遂には10問を3分ほどでクリアできるまでになりました。 そこでこの記事で、コツのようなものを紹介してみたいと思います。

用語・表記

はちさんの記事で、数の組(p,n)というものが使われていますが、これをこの記事でも使用し、2倍因子と呼ぶことにします。そしてpに使われるカードの枚数とnに使われるカードの枚数の合計を、2倍因子(p,n)の枚数と呼ぶことにします。

また2倍因子に対し、上への繰り上がりと下からの繰り上がりの有無を有を1,無を0として(00),(01),(10),(11)と表記し分類します。後に(20),(21)という分類も出てきます。さらに、(00),(20)と(11)の2倍因子を閉じた2倍因子ということにし、他を開いた2倍因子ということにします。

主な内容
2倍因子を閉じる

はちさんの記事にあるように2倍因子を最小の単位で作っていくと、繰り上がりの把握に時間がかかってしまいます。そこで、2倍因子を閉じて考えることがスピードアップにつながります。2倍因子を閉じるとは、単に2倍因子を作るのではなく、閉じた2倍因子に限定して手札を分割していくことです。*1

ここで繰り上がりについて、a,b,c,dを0と1のいずれかとして、2つの2倍因子P(ab),Q(cd)がこの順に並べられるのはb=cのときで、並べてできる2倍因子PQはPQ(ad)となります。そのため、(00)の2倍因子は繰り上がりのない2つの2倍因子の間に、(11)の2倍因子は繰り上がりのある2倍因子の間に、それぞれ幾つでも並べることができ、間に入れる前の2つの並んだ2倍因子をPQ(ab)とすれば、間に入れた後の2倍因子も(ab)となり、繰り上がりに影響がないことがわかります。

さらに、(01)*2の2倍因子を作ってしまったらすぐに(10)の2倍因子を作り、並べることで(00)*3の2倍因子として扱うことができます。(10)を作ってしまっても同様です。これを意識することで、2倍因子を全て閉じたものとして考えることができ、繰り上がりの把握に困らなくなります。

かなりわかりにくい説明になってしまいましたが、要するに(1,3)ではなく(17,34)のようにして考えるということです。この例からもわかるように、2桁ぐらいのものしか出てこないので簡単に閉じた2倍因子を作れると思います。今後表をつける予定です。

追記(2/22):はちさんが閉じた2倍因子の表を作ってくださいました。組み替えも書いてあり、便利です。

はちさんによる2倍因子表

下一桁用の2倍因子を先に作る

にばいめーかーでは2×p=nのpは13までの素数で割れない必要があるので、当然奇数でないといけません。先にpが奇数の閉じた2倍因子(p,n)を作っておくとスムーズにいくと思います。

絵札0枚の時

ここからは絵札の枚数ごとの考え方(パターン)を書いていきます。絵札0枚の時は特に注意することはありません。今後のために予告しておいた(20),(21)の2倍因子について書きます。*4

  • (20)・・・(5,T),(6,Q),(55,1T),(56,1Q),(6,12),(7,14),(8,16),(9,18)
  • (21)・・・(5,J),(6,K),(55,1J),(56,1K),(5,11),(6,13),(7,15),(8,17),(9,19)

これらは先頭にしか置けない2倍因子であることが重要な点です。*5

絵札1枚の時

1枚の絵札を2倍因子に組み込むとき、はちさんの記事にある2倍因子のみで考えると、奇数枚の2倍因子になってしまうので、にばいめーかーでは11枚を組む必要があることから上手くいきません。そこで、(20)と(21)の2倍因子を使う必要があります。具体的には次の2パターンがあります。

  • 絵札を使う(20),(21)の2倍因子*6が先頭に置かれ、あとは普通に組む
  • 絵札を使わない(20),(21)の2倍因子*7が先頭に置かれ、絵札を含む奇数枚の2倍因子も途中に使われる

多くの場合は前者のパターンで解決します。前者でうまくいかず、1や2が多い時に後者を疑ってみてください。

絵札2枚の時

これも2パターンがあります。

  • 絵札を2枚使う2倍因子*8ができる
  • 奇数枚の2倍因子が2つ使われる

Tがない時は必ず後者で組むことになりますね。

絵札3枚の時

この場合は絵札が1枚の時と2枚の時の方法を合わせて考えます。絵札1枚の時の後者のパターンは枚数からほぼ出ないと考えられるので少し単純です。

他の細かいコツ

今後追記していきたいです。*9

まとめ

この記事で紹介したコツは以下の3点でした。

  • 2倍因子を閉じる
  • 下一桁用の2倍因子を作っておく
  • 絵札の枚数に注意する

これがみなさんのにばいめーかー*10に役立てば嬉しいです。まだやったことがない人も、ぜひ遊んでみてください!

*1:繰り上がりをうまく把握することでもあります。

*2: もしくは(21)

*3:左に並べたら(11)ですが、全体で1つの(00)の2倍因子にすることを考えるとこれはあまり使われません。

*4:実は、記事公開当初は(55,1T),(55,1J),(56,1Q),(56,1K)の4つは見逃してしまっていました。これが必要な場面はかなり少ないと思います。

*5:というのは厳密には間違いで、(5,T),(5,J),(6,Q),(6,K)以外は(11)を前に置くことができますが、結局新しい(20),(21)ができます。とはいえこの認識は並び替えに役立ちます。これも当初は見逃していました。

*6: (5,T),(5,J),(6,Q),(6,K),(55,1T),(55,1J),(56,1Q),(56,1K) 

*7: (7,15)など

*8: (T6,2Q)など

*9:実践例も今後追加していきます。

*10:にばいめーかーをプレイすること

KKQQTTJJ超多枚・多枚素数

はじめに

こんにちは、もしくはこんばんは、もしかしたらおはようございます、diLです*1。この記事は素数大富豪 Advent Calendar 2023の6日目の記事となります。昨日は3TKさんの2023年の素数大富豪イベントまとめでした。来年も素数大富豪イベントを充実させていきたいですねー

この記事では、自分が今年調べた末尾がKKQQTTJJになっている超多枚数・多枚数をまとめてみました*2

関連記事

この一年で出た超多枚数に関する記事はあまりなく、

くらいでした*3。一番の使い手であるmickeyさんの記事も今後出るようですが、来年はどうなるのでしょうか。

2枚重ねCD型*4

早速素数を見ていきましょう。以下の数字列はそれぞれの数字を2回反復して最後にKKQQTTJJをつけると素数になるものたちです。

98764321

9876541,9876532,9754321

987643,987421

98764,98652,98643,98542,76521

9741,9654,8752,8632,8631,7654,7431,6321

964,952,832,543,531

93

(例)987643→998877664433KKQQTTJJが素数

  • 全ての数字がバラバラで減少していくもののみを調べました。
  • 元の数字が5,6桁くらいのものが使いやすいでしょうか。

2桁遷移型

まずは以下を見てみましょう。見やすいように2桁ずつ空白が入っています。

99-88 66 44 33 27 21 35 69 49 47 38 58 66 81 10 77 65 84 41 22 42 17 87 22 89 75 86 56 13 75 41 38 64 43 26 52 16 68 55 23 34 98 54 87 27 87 68 52 26 16 83 28 77 51 21 16 82 43 14 58 52 43 18 73 88 66 64 57 17 35 46 81 77 72 31 92 ……(4)-KKQQTTJJ

これは、99とKKQQTTJJで挟まれた真ん中の部分から、任意に連続する2桁の塊を4つ取って、改めて99とKKQQTTJJで挟めば素数になるというものです。

(例)27 21 35 69→9927213569KKQQTTJJが素数

元々は、2桁ずつずらしていっても素数になるような数字列を調べ、円周率を覚えるときのように*5長い数字列を覚えることで同じ桁数の素数を大量に覚えてみよう、という試みでした。このようにしてできた素数を自分は2桁遷移素数と呼んでいます。*6

この2桁遷移素数が超多枚数にも応用できそうということで、ある程度の大きさを保つようにして作ったのが上記の数字列です。多くの素数を一度で覚えられるのが利点ですが、なかなか使いにくいというのが現状です。

桁数や最初と最後に固定する数など、かなりの自由度があるので、ぜひお気に入りの遷移素数を見つけてみてください!

二刀流型

初手11枚時などに行われる二刀流よりも効力は弱いですが、多枚数を使った二刀流のようなものを考えました。まずは素数を紹介します。最近考えたので実はまだ3つしかありません。

87645231

98571324

98615742

この3つの末尾にKKQQTTJJまたはQQTTJ(ここ重要)をつけたものが素数になります。使い方を例を用いて説明します。

(例)以下のようなとき、

まず98Jを出して、

相手が返さなかった場合98571324KKQQTTJJをそのまま出し、なんらかの3枚出しが返ってきたらKKJを出して切った後に98571324QQTTJを出します。いずれの場合も相手が多枚数に返さなければ、57からの1613で上がることができます。まとめると、

  1. 98J→98571324KKQQTTJJ→57→1613
  2. 98J→KKJ→98571324QQTTJ→57→1613

の二通りの組み切りになっています。

良い点には、ある程度偏っていない手札なら組みやすいことが挙げられます。ただ、使える手札が今のところ限られていて、KKQや多枚数に返される可能性を考えなければいけないのが難しい点です。

まとめ

KKQQTTJJで終わる多枚数というテーマで今年調べたいくつかの素数を紹介しました。素数探索の指針の参考にしていただければ嬉しいです(特に多枚・超多枚!)。

明日はさしみさんの記事です!7枚出しは奥が深いですが、どんな内容なのでしょうか?

 

 

おまけ

さしみさんが先日、次のような企画?のツイート*7をしていました。

https://twitter.com/irotirihs/status/1730447475000148224

これをみた私は、自分は6日に記事を登録していて、6枚出しはよく使っている!今からでも6枚出しの記事を書いて、この記事はまた別の日が空いていたら登録しようかなー、などと考えていたのですが……肝心の6枚出しの記事が5日になっても書き終わりません。3TKさんの記事もあがったことだし、明日は大人しく予定通りの記事を出そう、でもせっかく書いた6枚出しの記事、明日出さないのはもったい無い……

そうだ、この記事のおまけにしよう!

そんなわけで、この記事はおまけつき、欲張りセットです!以下のリンクから6枚出しの記事に飛べますので、ぜひ見ていってくださいね〜

6枚出しいろいろ

 

*1:dilshというハンドルネームを使う時の方が多いです

*2:超多枚・多枚の区別は以前として曖昧で、超多枚は20枚以上とか18枚以上とかありますが、その場の範囲で決まることが多いです。多分あまり意識する必要はないのでこの記事でもあまり区別しません

*3:鼎猫さんの予言通り、あまり流行らなかったわけです

*4:名称は鼎猫さんのCD(カウントダウン)素数を参考にしてます

*5:小学生ぐらいの頃にみんなやりませんか?

*6:何故2桁かというと、n桁の数が素数になる確率は大体1/nlog10なので、25桁ぐらいでも2桁付け足してほぼ確実に素数にできるからです。1桁付け足すだけだとあまり素数になりません。

*7:ポスト?

6枚出しいろいろ〜はなむしさんを添えて〜

はじめに

この記事は素数大富豪 Advent Calender 2023の6日目のおまけ記事です。さしみさんの企画?に乗っかり、6日目ということで、6枚出しについて書きました。

関連記事

6枚出しの記事を探したところ見つかったのは

でした。前者は僕が6枚6桁を覚える時に参考にした記事で、後者は6枚出しが使える場面/戦術についても詳しく書いてある記事です。

途中で可愛くて優秀なこの素数の仲間達も出てきますよ〜

6枚6桁編

6枚6桁素数のうち各桁が全て異なるものは、はちさんの記事でもまとめられていますが、自分が覚える時に作った素数表を紹介したいと思います。以下のリンクから飛んでください。

6枚6桁ばらばら素数

私はこの素数たちを覚える際、この表の四つ子素数部分をまず覚え、その後四つ子素数のない部分を一つずつ覚えていきました。この表にある四つ子素数

18763x,19486x,

21736x,29431x,29587x,

32614x,34798x,38956x,39481x,39754x,

54916x,56341x,

65749x,68125x,69172x,

76819x,

85492x,87526x

の18種であり、また覚えやすい213(兄さん※23じゃないよ!)素数として、

854,874,875,964,974,985,986-213

の7個があります。残りは24個ありちょっと大変ですがコツコツ覚えましょう!

さらに6枚6桁を覚えたい人には他の四つ子素数も覚えることをおすすめしておきます。

ちょっと休憩〜はなむしさん素数を眺めよう〜

上の素数表で、134678という組は残りの24個の一つですが、最大奇数876431が素数になっていることがわかると思います。この素数を眺めていると、あの語呂素数が思い出されませんか?そう、はなむしさん(87643)です!

参考記事にもありますが、はなむしさんは3種の6枚出し876643/876443/876433に変形できるのでした。ここでnishimuraさんの仲間探しで更なるはなむしさん素数を探してみましょう。

まず6枚出しに限れば87643が含まれる素数でまだ登場していないものは、

87K643,876Q43

の2つのみですが、ちょっと7枚出しにも手を伸ばしてみると、

3787643,

8727643, 8757643, 8767643, 87J7643,

8782643, 878K643

 

4876643,

8T76643,

8766343, 8766943, 8766Q43,

8766463, 87664K3,

8766431, 8766437

 

8876443,

8576443, 8Q76443,

8769443,

8764423, 8764433, 8764463, 87644J3

 

6876433,

8T76433,

8736433, 87K6433,

8764433, 8767433,

8764933,

87643Q3,

8764331

などが見つかりました*1。次に四つ子素数も調べてみると、

876438529x

87643832176x

87643956184x

が見つかりました。最後に私がたまに使っているはなむしさん四つ子素数を一つ紹介して休憩は終わりです。

8764325TQ4x (はなむしさんに後藤キュン死x)

はなむしさんの可愛さには後藤さんも耐えられません

 

6枚12桁合成数*2

6枚11,12桁素数は参考記事に良くまとまっているので、この記事では代わりに6枚12桁合成数をまとめてみることにしました。が、これが全部調べようとするとあまりの量にギブアップです。そこで自分の調べた範囲でいくつか紹介します。

kkkqqq=2×2×3×7×13×37×47×69149

kkqjqq=2×2×17×19×53×73×109×241

kkttqq=2×2×43×101×7558721

kqqjqk=73×1797426181

kqjjtt=2×5×7×433×659×6569

ktjtkj=827×158417293

kttqkq=2^5×7×1361×429733

qqqjtt=2×5×19×637958479

qqjjjt=2×5×149×81349739

上の2つを除くと残りは、6枚出しからの18,19枚合成数奇襲に使うために調べたものです。そのため同じ数が3枚以下になっていて、できるだけ多くの種類の数が含まれるものを選んでいます。

6枚出し合成数はまだまだ調べきれていない部分が多く、戦術もこれから開拓されていくだろうという可能性に溢れたテーマです。この記事がきっかけとなってさらに多くの研究が行われることを望みます。

 

革命時用6枚出し素数

この分野もまだまだ未開拓です*3

自分はとりあえず、1012,1013,102から始まる6枚出しを調べてみました。

101267/101287

101273/101279

101293

101323/101363/101383

101347

101359

  • 102

102253

102293

102563

102643

102983

 

102367/102397

102437/102497

102547/102647

102587

 

102259/102359/102859

102679

102829

1文字違いのものはまとめたりして出来るだけ見やすくしたつもりですが、適宜ご改造ください。

自分はこの中で102643(塔に虫さん)とかがお気に入りです。10は色々な語呂合わせがあっていいですね!*6

 

おわりに

ちょっとはなむしさん素数に力が入りすぎて脱線していましたが、さまざまな6枚出しを紹介できたと思います。それでも全体的に探索・研究の甘い部分が多くあり、まだまだ6枚出しの可能性は大きいと感じています。今後も研究を続け、記事を書いていく予定ですのでお楽しみに!他の人の記事も待ってます!

 

*1:上から順に、8787643,876643,876443,876433の派生

*2:この記事が公開されるのは12/6です

*3:そもそも革命時用の素数は全体的に未開拓ですが……

*4:TQと表せることから個人的に地球素数と呼んでいます

*5:TKと表せることから個人的に月素数と呼んでいます

*6:10→A0→青,他に塔,天,地など主にた行のもの

98643超多枚系!

私のよく使っている多枚〜超多枚数である98643素数についてまとめました。

9988664433という10桁の数字の後に、以下の絵札をつけたものが素数となります。以上!

kkqqttjj

kkqqjtj,kkqttjj,kqqttjj

kqtkqj,kqtqtj,kjttjk,ktqjkj,qkttjj,qtktqk

kktjj,qkktj,qjkqk,jqqtk,tqtjk

kqtj,kjqj,tqtj

kkj,qtk

qj

流石にこれだけだとどうかと思うので、思いついたことをいくつかコメントします。

  • 各絵札2枚以下になっています。これは揃えやすさのためですね。*1
  • 57を使わないので先手時にグロタンカットをすることでさらに揃いやすいです。
  • 1種類の多枚数だけでも様々な枚数に対応できておすすめです。
  • 様々な自分の絵札枚数に対応でき、組み切りやすいです。

特に上の方のkkqqttjj/kkqttjj/kqqttjjなんかはセットで覚えやすいと思います。ぜひ使ってみてください〜

*1:25枚時に上のどれかがある確率は22%あります。

新規プレイヤーの参入しやすい環境づくりを考える

この記事は素数大富豪 Advent Calendar 2022 - Adventarの8日目の記事です。昨日はキグロさんの動画天使に素数大富豪をでした。キグロさんはQK部という素数大富豪小説も書いていらっしゃいます。動画、小説共に面白いので未視聴、未読の方はぜひ!

前置き

この記事の内容は、自分の経験に依る所が大きく、不正確な情報に基づいている可能性があります。また、誰かに行動を強制するような意図はありません。予めご了承ください。尚、この記事の作成にあたり、OTTYさんの記事*1を大いに参考にさせてもらいました。

はじめに

素数大富豪はとても面白いゲームだと私は考えます。しかしながら、その知名度は高いとは言えず、特に高校生以下の世代の認知度は低いです。私はこのゲームの面白さを多くの人に共有してもらいたいですし、もっと単純に、様々な人と対戦してみたいです。従って、もっと多くの人に素数大富豪を広めていかねばなりません。(と、私は考えます。)

素数大富豪の布教にあたって、ハードルは大きく分けて以下の2つがあると考えます。

  1. 素数大富豪というゲームを知ってもらい、プレイしてみようと思ってもらうこと。
  2. プレイした人に、面白い、もっとやりたいと思ってもらえるようにすること。

一つ目の点については、コツコツ広めていくしかないと思われます。参入しやすい環境があれば、自然と広まっていくでしょう。ここまで長くなりましたが、本記事で考えていきたいことは、二点目のハードルを越えることのできる、参入しやすい環境とは何か、ということです。

素数大富豪の魅力は伝わりづらい

素数大富豪は素数を覚えれば覚えるほど強くなれ、面白さが増していくゲームです。しかしその性質上、始めたばかりの頃は何をしていいか分からないという事態に陥ります。また、1試合の長さも通常の大富豪などのゲームに比べて長くなることが多く、初心者同士の対戦だと、収集がつかないということも頻発します。人数が増えると尚更です。

このような理由から、ただプレイしてもらうだけでは、素数大富豪を面白いと思ってもらえる可能性は低いでしょう。そこで我々素数大富豪プレイヤーには、いくつかの工夫をしたプレイングが要求されます。この内、対面での布教時に気をつけることについては、先に挙げたOTTYさんの記事が詳しいです。

しかしながら、現在はコロナ禍などの影響もあり、対面での布教は難しい場合が多いです。また、高校生以下では、素数大富豪をしてみたい、と思ってくれた人がいたとしても、対面の企画にわざわざ来てくれる、という人は珍しいでしょう。そこで、オンライン上での布教方法に焦点を当てて考えていきたいと思います。

素数大富豪オンライン

オンラインで布教する、といってまず思い浮かぶのは素数大富豪オンラインの利用でしょう。しかしこれにはいくつかの難点が存在します。以下、その解決策をひとつずつ考えていきます。

まず、広める側の立場から見ますと、誰が新規の方であるのかわからないという問題点があります。対象の方から新規であると言ってくれれば助かりますが、そのような場合は少ないでしょう。これには、知っているプレイヤーの方以外には常に後述するようなことを心がける、というふうにするしかないと思われます。

次に、新規の方からの視点を考えてみます。素数大富豪オンラインの存在を知り、サイトを開いたとして、どうやって使えばよいかわからないという問題がまず発生します。例えば、

  • ドローの仕方がわからない
  • 場に出ている枚数が横に小さく書かれていることに気づかない
  • コメントの仕方がわからない

などのことが考えられます。特に最後のコメントに関しては、自分が経験したもので、改行で送信ということが分からず、存在しない送信ボタンを探していました。そこで、名前の横にコメントの仕方がわかりませんなどと書いていたら、親切にもmickeyさんに送信方法を教えてもらえて解決したりしました。

このような経験をする人が出来るだけ少なく済むように、使い方をまとめた記事や、チュートリアルのようなものが出来たらいいな、と思います。私も一つそういった記事を書こうと思います。

まだまだ問題点はあります。人がいない、ということです。勇んで素数大富豪オンラインに来たけど誰もいなかった……という経験、一度はしたことがあると思います。これは悲しいです。二世さんが、2018年にオンライン素数大富豪デーというものを考案されましたが*2、その時間であっても必ず人がいるわけではありません。

この現状を改善するためにできることは一つです。暇な時間ができたらどんどん素数大富豪オンラインに行くことです。*3特にオンライン素数大富豪デーに行けたらいいと思います。

さて、上手く新規の方に出会えたとしましょう。そこからのプレイングについては基本的にOTTYさんの記事と同様ですのでそちらをご覧ください。ただし、以下に自分がこうしたら良いのでは、と思ったことを付け加えていきたいと思います。

  • 出来るだけこちらから挨拶をする

なんだか小学生のような事項ですが、相手が見えないオンラインではとても大事だと思います。特に2人以上で素数大富豪をしている途中で新規の方が入ってきた時、新規の方にとってはとても参加しづらい状況となります。参加しても良いんだ、と思ってもらうためにも積極的にコメント機能を活用しましょう。感想や質問をしてもらえるようになるという利点もあります。もし返答がなくても、前述のようにコメント方法がわからないという場合もあるのでめげないでください。

  • 同じ人と、2回以上対戦する機会ができた時、2回目以降は手加減をほとんど加えない

何故こうした方が良いと思ったかというと、2回以上来てくれたということは、相手の方は素数大富豪にかなり惹かれ始めていると思われるからです。もしも相手の方が実力を前回より上げてるな、と感じたら、手加減しないでどんどん相手が知らないであろう多枚出しなども出していきましょう。こうすることで、相手の方の、もっと素数を覚えようというモチベーションを高める事が出来ると期待されます。また、手加減によって試合が無駄に長引いてしまい、面白さを損なってしまう事態を防ぐためというのも理由として挙げられます。

手加減をされることがあまり嬉しくないという方がいる可能性も考えれば、初めから手加減しないというのも選択肢としてあると思います。

もちろん異論はあると思いますので、最終的には、ここについては個人個人の良いと思うプレイングをするのが得策だろう、という結論になります。

他に付け加えた方が良いと思うことがあれば教えてください。

Twitterについて

素数大富豪を広める場として、また素数大富豪の情報を得るために利用しているという人も多いかと思います。特に大会など、素数大富豪をするための企画の情報をほぼ時差なく得られるのは利点であると思います。ですので、新規の方にあったら勧めてみましょう。

自分は素数大富豪の情報を得る手段を素数大富豪アドベントカレンダーなどの記事とTwitterしか持ち合わせていませんが、他に良い手段があれば教えてください。

初心者向けの素数表について

素数大富豪は日々進化していますので、どんな素数を覚えるのが良いかは一概に言えませんが、それでも必須と言える素数などはあると思うので、そのような素数の表があれば初心者にとって大きな助けになると思われます。この素数表を作るのは私の目標の一つです。

まとめ

自分なりに新規の方にとって参入しやすい環境となるような工夫について考えてみました。素数大富豪の布教はやはり対面が一番でしょうが、今のご時世そうもいかない場合は多いと思います。そんな時にこの記事が参考になれば幸いです。この長い記事を読んでくださりありがとうございました。

感想

素数大富豪を始めてから今までずっとお世話になっている素数大富豪アドベントカレンダーに自分も参加できて万感の思いです。初心者に近い目線の記事を書こうということでこの記事が思いつきました。一つの視点として何かの役に立てば良いな、という感じです。

これからも素数大富豪を楽しくできますように!

素数大富豪を始めてからの3ヶ月を振り返って

はじめに

みなさんはじめまして。diL(ディル)といいます*1素数大富豪を始めて3ヶ月くらいの初心者です。この記事では、以下のことについて書いていこうと思います。ただの個人的な振り返り・整理と、お礼参りの様な内容ですので、興味のない方はブラウザバック推奨です。

  • 素数大富豪との出会い〜diL ver〜
  • それから今までにしたこと

素数大富豪との出会い〜diL ver〜

素数大富豪というものが存在する。このことは、中学生の時に先輩に教えてもらっていたために知っていました。しかしその後、特に話題になることもなく、自分も始めるまでには至りませんでした*2

そんな自分がもう一度素数大富豪と出会い、そして始めるようになったきっかけは、tsujimotterさんのノートブック*3、そして考案者であるせきゅーんさんのINTEGERS*4というサイトでした。

以前からこの2つのサイトを読んでいた自分は、今年の9月に、tsujimotterさんのサイトで素数大富豪について書かれた記事を見つけました。あ、あのゲームだ、と思った私は、ふと興味が出て素数大富豪について調べてみました。

すると、あのINTEGERSの記事を書いていらっしゃるせきゅーんさんが考案者であることがわかり、驚きつつも私は一つの記事に辿り着きます。そう、せきゅーんさんの本家本元「素数大富豪との出会い」です!*5

この記事に込められた情熱に、「面白そうだ」と改めて思った自分は、ついに素数大富豪を始めることを決めます。9月14日のことでした。

ここまでが私なりの「素数大富豪との出会い」です。ここからは、始めてからの出来事について書いていきたいと思います。

それから今までにしたこと

まずしたことは二つあり、その一つは素数大富豪アドベントカレンダー*6の記事を読むことです。このカレンダーの存在は、もちろん、前述の記事を読んだときに知りました。カレンダーは2016年のものからあり、初心者にもわかりやすく便利な記事が多かったのです。これを読んだことで、覚える素数には困らなかったと思います。*7

もう一つはキグロさんの小説である『QK部』*8を読むことです。これは戦術の参考にもなりましたが、むしろ読み物として楽しみました。

そして3日ほど経って、オンラインで素数大富豪ができる環境があることを知ります。みなさんご存知素数大富豪オンライン*9です。早速行ってみましたが……残念、誰もいませんでした。今から考えると不思議なことではありませんが、当時はかなりがっかりしたものです。これからもっと来てくれる人が増えると嬉しいですね。*10

さて、素数大富豪オンラインではあまり対戦の機会がなかったので、nishimuraさんのCPUとの対戦環境*11はとてもありがたいものでした。ver2や3から始めて、カレンダーの記事もあわせて強い2,3,4枚だしを少しずつ覚えていくことができました。その後もCPUと対戦して負けては素数を覚えることを繰り返していきます。

そんな頃、素数大富豪オンラインでmickeyさんという方と対戦することができました。自分の全く知らなかった7枚14桁や20枚を超える超多枚出しを連発され、あまりの実力差に慄きました。これはもっと多くの素数を覚えるしかない!と思い、3TKさんの記事を参考に、4枚二刀流*12用の素数や7枚出し戦法*13用の四つ子素数を少しずつ覚えていくことにしました。さらに超多枚出しに対応するため、自分も20枚近い素数などを探索していきました。*14

そして1ヶ月ちょっと経った頃に、素数大富豪オンラインにて、同じくらいの時期に素数大富豪を始めたという鼎猫さんと知り合います。この方も自分でカウントダウン素数と名づけたという多枚出し素数を多く覚えていて、自分もそれに影響され幾つかの素数を覚えることができました。

そしてまたもう一つ影響されたこととして、Twitterがあります。Twitterを始めたことで、素数大富豪大会などの様々な企画に関する情報を得ることが容易になりました。結果こうして記事も書いていますし、ふと目に止まったはち杯のルール募集で合成数大富豪などの提案ができました。

そんなこんなで気がつけば3ヶ月ほども経っていました。振り返ってみると、随分と環境に恵まれていたと思います。今まで関わってくださったみなさんありがとうございます。これからも精進を続けていくつもりですので、楽しみ?にしていてください。

おわりに

まとまりの無い記事になってしまいましたが、初めての記事作成を無事に終えられてほっとしています。今後書きたい内容としては、

  • 覚えた素数合成数について
  • 始めたばかりの初心者向けの何か
  • 素数大富豪に参入しやすい環境づくりについて
  • 合成数大富豪について

などを考えています。出来れば楽しみにお待ちください。

 

 

 

*1:素数大富豪オンラインで使っているハンドルネームはdilsh(ディルシュ)です。元にしたのはある小説のキャラクターです。むしろこちらの呼び方の方が普通になってます。

*2:ルールも知りませんでした。

*3:https://tsujimotter.hatenablog.com

*4:https://integers.hatenablog.com

*5: 素数大富豪誕生の経緯がとても詳しく書かれています。個人的には、従来の大富豪を元に素数大富豪のルールを考案する過程を体拡大に準えているところなどほっこりします。 https://integers.hatenablog.com/entry/prime-daifugo#fn-ed94674f

*6:リンクは2021年のものです。 https://adventar.org/calendars/6353

*7:何から覚えればいいか、など。

*8:https://kakuyomu.jp/works/1177354054882787354

*9:https://permil.net/pd/

*10:自分も頑張って布教していきたいです。

*11:http://searial.web.fc2.com/tools/sosutop.html

*12:https://hana3101382283.hatenablog.com/entry/2020/05/31/kaieda

*13:https://hana3101382283.hatenablog.com/entry/2020/08/25/sojiro,https://hana3101382283.hatenablog.com/entry/2020/09/16/191049

*14:結果4,5,6枚出しが疎かになって組みきれないことが多いです。これからの課題だと思っています。