この記事は素数大富豪 Advent Calendar 2025の23日目の記事です。昨日は素数大富豪普及協会さんによる、素数大富豪ランチ会が累計参加者1000人を突破した話でした。ランチ会、もう2年も続いていてすごいですよね〜。7日の記事で触れた素数暗記会もランチ会みたいになったら良いと思っていましたが、なかなか継続は大変でした。
はじめに
6枚出しというものがあります。*1相全出し後、24枚ずつになった手札で、6枚→6枚切り札→残り12枚くらい、とできれば綺麗に上がることができます。しかし、この場合に使える切り札はKKKQQJぐらいのもので、これがない時に絵札が6〜8枚ぐらいしかなければ大抵絵札不利と言ってよく、先手でも再度全出しするくらいしかできないことがよくあります。*2
そんな時に、6枚12桁合成数を知っていれば、6枚素数→6枚12桁合成数*3、という2手での組み切りが可能となるかもしれません。この組み切りができれば、相手は最初の6枚素数に6枚12桁の強い素数を返すくらいしかなく、優位に立つことができます。*4
このような戦術は2年くらい前から考えられていましたが*5、肝心の6枚12桁合成数で使いやすいものを探すのが大変です。自分はプログラミングも得意でないので、探索は諦めていました。
ところが、最近便利になってきた生成AIを使うことで、合成数探索ができるのではないかと思い、やってみたらかなり上手く行きました!
その結果を以下書いていきます。*6
探索結果
・17〜19枚消費
・全ての数(1〜K)の被りは2枚以下
・0は使わない
この条件で探索するPythonプログラムを書いてくださいとGemini3にお願いしたら、ちゃんと1,2とQなどの区別もして探索できるようにしてくれました。Google Colabで実行した結果は次の通りです。
・18枚消費
kqjqkj = 3^2*4691*3t7869
kqtqjk = t3*1273884671
kjqqtk = 61*223*9638471
ktjtkj = 827*158417293
qkqttk = 29*4183175897
qkjtqk = 83399*1454587
qqtkjt = 2*5*43313*279847
qqtkjk = 3*463*87264299
qjktqj = 3*6287*6421351
qjjktk = 29*4176245897
qjtjkk = 47*101*25512979
qtjtqk = 19*67*113*841237
jkjtqk = 19*5858427427
jqttkj = 683*162825917
jtqjkt = 2*5*2689*4128379
jtqtqk = 13*31*275464271
tkqtjj = 13*29411*264977
tqtkkj = 3*54287*621451
tqtkqk = 22573*4483681
tjkkqj = 101*349*2868539
tjkjkq = 2^4*6319569457
・19枚消費
kkqjtt = 2*3*5*127*34465121
kqkqjj = 3^2*14579235679
kjkjtt = 2*5*7*3823*489941
kjqkqt = 2*5*577*911*24943
kjqqtt = 2*5*13*41*24598897
kjjqtk = 557*12763*18443
kttjqq = 2^2*44753*731851
qktjjt = 2*5*19*4789*133321
qktjtq = 2^2*56477*536989
qqjktt = 2*5*17*631*1129963
qjkkqt = 2*5*41*295397881
qjqktj = 3*136447*295871
qtjkqt = 2*5*21487*563183
jqtqtj = 3*11*29*293*613*647
jjkqtq = 2*5*941*2857*4133
jtkqtq = 3*17*661*1297*2539
tqkjqj = 3*269*125418973
・17枚消費
kqjtqj = 3*1013*43175749
ktqqjk = 157*834472109
ktjjqk = 7121*18397853
qkktqj = 47*2581129813
qjktqj = 3*6287*6421351
qjjtqk = 3*73^2*131*57829
qjtjkk = 47*101*25512979
qtktkq = 2^8*6317*74831
qtqjkk = 17*7118359489
jqktqk = 43*2586351191
jtqkqj = 3*8623*4291319
jtqjtk = 1693*65571241
tktqjj = 227*461*968113
18枚消費のものは、24枚からドロー→57→ドローで2回使うチャンスがあるので、1番上にしています。
使う絵札の枚数を指定できるようなプログラムにもできたので、素因数部分に絵札を使わないものを探索すると次のようになりました。代わりに各絵札は3枚被りまでを許容しています。こちらは18枚消費のもののみ調べました。
kjqqtk = 61*223*9638471
ktjtkj = 827*158417293
qkqttk = 29*4183175897
qkjtqk = 83399*1454587
qqkkqt = 2*3^5*5*49881947
qqtjkj = 3*463*87264299
qqttqk = 3*6827*5918173
qjkjtj = 43*2816583977
qjktqj = 3*6287*6421351
qjqtkq = 2^6*1892376583
qjjktk = 29*4176245897
qjtkjj = 43*2816514677
qtjqjj = 192187*629653
jktqjk = 19*5858427427
jqttkj = 683*162825917
jjkqjk = 189149*587437
jjqkjk = 29*3831452797
jjqttj = 29*3831451759
jtqqkq = 2^5*3469128791
tqtkkj = 3*54287*621451
tqtkqk = 22573*4483681
tjkjkq = 2^4*6319569457
tjjqjk = 463*218382551
tjttjk = 7*43969*328511
ttqqtk = 1721*58693853
ttqtkq = 2^6*53*29779511
というわけで、全探索をすることができました。すごい。ここから厳選して、どれを覚えるかは自分で決めないといけませんが……表があるだけで今までより格段に楽です。
感想
生成AIはとても便利です。自分はパソコンなどの機器は仕組みがよくわからず、変なエラーとか出ても対応できないので、すごく苦手であり、紙とペンが1番だと思ってますが、やっぱり便利なのでさまざまな電子機器に囲まれて生活しています。今でも生成AIは、物理などの問題の解決の参考や翻訳、書体・形式や表現の改善などに利用していますが、今回プログラムの生成もうまくいくことがわかったので、これから素数大富豪でもより活用することになりそうです。
これからAIなどにより素数・合成数探索の幅が広がって色々な戦術などが見られるようになったら楽しいですね、皆さんもぜひ生成AIとか使ってみましょう!
アドカレの登録コメントに未来の素数大富豪についてと書きました。予定では違う内容のものを出すつもりだったので、今後差し替える可能性がありますが、この記事もちょっと未来の話と言えなくもない、という気もしますね。

